第2部 礼典諸式 第10節 起工式 (家を建築するのには、まず敷地を整理して起工式を行う。この行事は、一般の上棟式に適用してもよい。教会建築の場合は、起工式を省略して定礎式だけを施行することがある。) 賛美 聖歌 600「けがれしこの世の」 祈祷 聖書 コリント人への手紙第一、3章10-17節 与えられた神の恵みによって、私は賢い建築家のように、土台を据えました。そして、ほかの人がその上に家を建てています。しかし、どのように建てるかについてはそれぞれが注意しなければなりません。というのは、だれも、すでに据えられている土台のほかに、ほかの物を据えることはできないからです。その土台とはイエス・キリストです。もし、だれかがこの土台の上に、金、銀、宝石、木、草、わらなどで建てるなら、各人の働きは明瞭になります。その日がそれを明らかにするのです。というのは、その日は火とともに現われ、この火がその力で各人の働きの真価をためすからです。もしだれかの建てた建物が残れば、その人は報いを受けます。もしだれかの建てた建物が焼ければ、その人は損害を受けますが、自分自身は、火の中をくぐるようにして助かります。あなたがたは神殿であり、神の御霊があなたがたに宿っておられることを知らないのですか。もし、だれかが神殿をこわすなら、神がその人を滅ぼされます。神殿は聖なるものだからです。あなたがたがその神殿です。 詩篇127篇1-5節 1 主が家を建てるのでなければ、建てる者の働きはむなしい。主が町を守るのでなければ、守る者の見張りはむなしい。 2 あなたがたが早く起きるのも、おそく休むのも、辛苦の糧を食べるのも、それはむなしい。主はその愛する者には、眠っている間に、このように備えてくださる。 3 見よ。子どもたちは主の賜物、胎の実は報酬である。 4 若い時の子らはまさに勇士の手にある矢のようだ。 5 幸いなことよ。矢筒をその矢で満たしている人は。彼らは、門で敵と語る時にも、恥を見ることがない。 (ネヘミヤ記2章5節、18節、20節を用いてもよい。) 教会堂の場合には次のものを用いる 王に答えた。「王さま。もしもよろしくて、このしもべをいれてくださいますなら、私をユダの地、私の先祖のある町へ送って、それを再建させてください。」……そして、私に恵みを下さった私の神の御手のことと、また、王が私に話したことばを、彼らに告げた。そこで彼らは、「さあ、再建に取りかかろう。」と言って、この良い仕事に着手した。……そこで、私は彼らにことばを返して言った。「天の神ご自身が、私たちを成功させてくださる。だから、そのしもべである私たちは、再建に取りかかっているのだ。しかし、あなたがたにはエルサレムの中に何の分け前も、権利も、記念もないのだ。」 祈祷 全地を統べ治めたもう全能の父よ、今日のよき日を定めて御前に相集わさせ、私たちに、御名をあがめつつ祈りと感謝の時を持たせてくださることを感謝いたします。主は私たちに、神に対する奉仕の心を起こさせ、尊い御名によって私たちに建築の事業を許し、すべてを導いて今日に至らせてくださいました。私たちは主の御許しのもとにこの工事を起こそうとしています。(すでに工事も進められ上棟の期にまで至りました)このように導いてくださった愛のみこころに対して深く感謝いたします。 願わくは主よ、この工事の上に尊い御守りの御手を伸べ、よき指導を与えてくださいますように。この工事に携わる人々をけがや過ちから守り、無事竣工させてくださいますように。この工事を通して、私たちも聖書に示された神の宮を各自の心のうちに建設し、神の御前に、金、銀、宝石の建築をする者とならせてください。かくして、霊においても身においても、神の栄光を現すことを得させてください。主イエスの御名によってお祈りいたします。 アーメン。 賛美 聖歌 292「きょうまでまもられ」 感謝祈祷 主の祈り